愛がなんだ!!!
4/19に公開された角田光代さん原作、今泉力哉監督の「愛がなんだ」を観てきました(*^^*)
原作を読んでいないのですが、予告を観て岸井ゆきのさんが主演ということで気になって映画館へ行ってきました!
どんな話かざっくりというと、
救いようのない片思いまっしぐらな恋愛群像劇…とでも言うのですかね?
まぁ…「愛がなんだよ。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。!!!!!」
って、10年前の私が観ていたら泣きながら叫んでいたと思います。笑
話は、仕事が終わり帰宅したテルコ(岸井ゆきの)に男友達のマモル(成田凌)から「具合が悪くて…もしよかったら何か買って来てくれたら…」と連絡が入る所から始まります。
テルコは「えーしょうがないなぁ…」と言いつつ、連絡が来た嬉しさを押さえきれない顔で足早にマモルの家に向かい、病人には酷じゃないか?と思うくらいの濃~~い味噌煮込みうどんを作り、部屋の片付け&掃除をしだすテルコ。(一応、病人なので静かにしてあげた方がいいと思うのですが…苦笑)
そんなテルコを「もう寝たいから」と、深夜にも関わらず追い出すマモル。
始めっから「なんじゃソレ( ゚ロ゚)!!??!!」って思うくらいのマモルの自分勝手ぶりと、テルコの尽くしっぷり。
この後、テルコはマモル中心の生活になって、仕事が疎かになり過ぎたり無断?欠勤したりしてクビになります。
マモルの為なら全てを犠牲にできるテルコと、自分のことが大好きなマモル。
そんなテルコを批判しつつも、何故か受け入れている親友の葉子(深川麻衣)も、自分の為なら何でも言うことを聞いてくれるナカハラ(若葉竜也)という男友達をキープし続けている。
家に呼んでも用事(男と会う為?)があるからとほったらかしだったり、簡単にパシりに使ったり…(ちなみに葉子は実家暮らし)
まぁ、テルコとマモルの逆バージョンですね(*´・ω・`)
ソレはソレでどうかと…テルコの事を批判できる立場ではないと思うのですがねー(´-ω-`)
好きなのに好きになってもらえない。
それでも全てを犠牲にしてでも側に居たいと行動し続ける、
究極の片思い。
真っ直ぐで、真っ直ぐ過ぎる純粋な想い。
ストーカーとまではいかないですが、それに近いものはある。
ある意味、怖いです。
途中、マモルの片思い相手のすみれサン(江口のりこ)も出てきて、テルコとのドロドロ感がさらに増すのかと思いきや、すみれサンが、がさつで気を遣わなくて、でも素直で…マモルよりテルコと仲良くなろうとしたりして。テルコもすみれサンを憎めなくて…なんか複雑に。笑
私はすみれサンが好きです。憎めないキャラ。
彼女が出ると一瞬で空気が変わる気がしました。
外見は…まぁ、パリピな感じですが(^_^;)
終盤にナカハラが葉子に会うのを止めたとテルコに報告する。
誰もいなくて寂しいときに「あ、ナカハラがいた」と思って呼んで貰える関係でいいと言っていたナカハラが
「もう限界なんすよ…」と。
自分がいるから、葉子がダメになっていくと。想っているから、離れなければ、と。
でも、好きなのに、自分を見ていて欲しいと願うのにソレは叶うことはなくて、それが堪らなく苦しくて、堪えられなくて。そんな気持ちもあるんだと思うのですが…。
「本当に好きなんすよ…」
って笑いながら言ったナカハラの台詞が本当に刺さった。
「幸せになりたいっすね」ってナカハラが言ったのも、
「うっせー!!ばーか!!!」って言ったテルコの言葉も。
なんで好きになってくれた人を好きになれないのか。
全員が同じ方向に向かって歩いているのに、全員が違う方向を向いてる。
そんなどうしようもない救いようのないお話。
そして、葉子との関係を切る決意をしたナカハラとは全く違う決意をするテルコ。
何でもいい。マモちゃんの側に居れるなら。
と、最後はマモルの友人といい感じになったりして。(でも、マモルが好き)
なりふり構わずどんなことをしてでもマモルの側に居れるなら、それがテルコの幸せなんだと。
それほどまでに真っ直ぐに異常なくらいに誰かを好きになれるのってすごく羨ましい。
私もテルコみたいに、真っ直ぐに異常なくらいになりふり構わず側に居たいと想えていたら…なんて考えてしまいましたε-(;ーωーA フゥ…
テルコみたいになれたら、恋愛で苦しいと思う人がなくなるんだろうな。
でも、世界は回らなくなるんだろうな。と、テルコの同僚が言っていた一言に大きく頷いてしまいました。
幸せの定義も好きな人との距離感も人それぞれ。
必ずしも煮詰まった関係にならなくてはいけないわけでもない今の世の中。
(だから未婚率が増えるのでしょうね(゜゜;)日本のお偉いさん方がこの映画を観たらなんて言うんでしょうか?)
なんか、観てから2日経ちますが…未だに噛み砕けない感じが続いてます。
この映画、救いようのないところが人によっては中毒になるかも。
もちろん、私はまた観たいです。
もう少し深い所を見てみたいと思いますねー。
みんな幸せになって欲しいな。
どんな形でもいいから。
…でもやっぱり私自身は、好きな人と幸せになる方がいいな。